前回のお話の冒頭で,白背景に黒文字は目を疲れさせるということを指摘しました。今回はその問題の解決策から始めましょう。 白はすべてが全力で点灯している色(#ffffff)であり,黒はすべてが消灯している色(#000000)です。白と黒というのは,他のどの色を2色選んだときよりも明度の差があるわけです。2色またはそれ以上の色数の中での明度の高低差を「コントラスト」と言います。コントラストが激しいものは目を疲れさせます。 「本や雑誌も白に紙に黒いインクじゃないか」と思うかもしれませんが,紙はディスプレイの白ほどは明るくありません。昼間に十分に読書できる明るさの部屋で,フラッシュを使用せずに本を撮影すると図1程度です。想像よりもはるかに暗く,写真で見ると白には見えません。 目を疲れさせない配色の探し方 人間には見た物を脳で補完する機能があります。裸電球の下でフラッシュを使わずに白い画用紙を撮影する