【動画】人工のスポンジを使って帽子を作るカニの仲間のカイカムリ(Lauridromia dehaani)。京都大学の研究者が、その詳細を明らかにした。(字幕は英語です) 奇抜な帽子は、英国の上流階級が独占しているわけではない。カニの仲間であるカイカムリも、被り物をまとったファッションで大胆に自己主張している。 これほどよくできた帽子を、甲殻類の彼らがどうやって作り出しているのか。京都大学白眉センターの動物生理学者、加賀谷勝史氏と、同大学瀬戸臨海実験所の原田桂太氏が、その詳しい行動を明らかにし、査読前の論文を発表するサイト「bioRxiv」に投稿した。 カイカムリは、貝殻や生きた海綿動物で「帽子」を作って被ることからこの名がある。カイカムリ科は世界に130種ほどいて、ひとかたまりの海綿を自分で切りとり、体に合う形に加工して、後ろ側の2対の脚を使って背負う。 この行動はおそらく、天敵を寄せ付け