胃内視鏡検査の様子。近年は、従来の口からの胃カメラと比べて苦痛が少ないとされる、細いファイバーを用いて鼻から胃カメラを入れる「径鼻内視鏡」を導入している病院もある 最近20〜30代を中心に「逆流性食道炎」、通称「逆食」と呼ばれる胃の病気が増えているそうだ。胃酸過多となった胃液が食道に逆流することで、炎症を起こし、胸やけや胃もたれ、胃痛など、様々な症状を引き起こす。 内視鏡による逆食の発見率が1987〜89年の2.4%から、2003〜05年には9.4%まで増加(島根大学医学部・足立経一教授の研究報告より)。これまでは、高齢者がかかりやすい病気だったが、若者にも増えているという。 「若い患者さんが増えている一番の原因は、『ピロリ菌』という細菌の保有率が世代的に低いからです」 そう教えてくれたのは、とよしまクリニック院長の豊島治先生。ピロリ菌とは胃酸の酸度を下げる働きがあるものの、胃の粘膜