右翼団体「そよ風」は2017年9月より毎年、横網町公園内の石原町犠牲者慰霊碑の前で、「真実の関東大震災 石原町犠牲者慰霊祭」と題する集会を行っている。しかし、この集会は石原町の震災犠牲者の追悼を目的とするものではない。実際、この「慰霊祭」において、石原町の犠牲者についての言及は皆無に近いのである。 その代わりに、彼らが口々に訴えているのは、朝鮮人虐殺否定論である。彼らは、「朝鮮人が放火や強盗を行って日本人を殺したのだ」と主張する。「不逞朝鮮人が放火した」といったヘイトスピーチも多い。 当然ながら、「朝鮮人が放火や強盗を行った」などという認識は事実に反するものだ。それについては、〈20分でわかる「虐殺否定論」のウソ〉の、特に「その2」「その6」を参照のこと。「朝鮮人暴動」など存在しなかったし、殺人、強盗、強姦、放火の容疑で起訴された朝鮮人は一人もいなかった。 「96年前の今日、関東大震災で落