【ハノイ=佐々木学】猛烈な台風30号が8日夕から9日未明にかけてフィリピン中部を直撃し、現地のメディアは地元当局者の話として100人以上が死亡、100人以上が負傷したと伝えた。今年最大の勢力で上陸時の最大瞬間風速は竜巻級の90メートルとなり、約80万人が避難した。台風は勢力をやや弱めながら南シナ海を西へ進み、10日にベトナムに上陸する見通し。 フィリピン国家災害対策本部によると、最も被害が大きかったのは中部レイテ島だが、停電や通信回線の寸断で被害状況が把握できていない。落雷や土砂崩れによる死傷者が多数いるとみて確認を進めている。 ベトナム政府は沿岸部などに住む50万人以上に安全な建物に避難するよう指示を出すなど、警戒を強めている。