毎日新聞が全国学校図書館協議会(全国SLA)と合同で実施した「第58回学校読書調査」の結果が26日まとまった。中学生と高校生に一番好きな作家を聞いたところ、1位はともにホラー作家の山田悠介で、他を圧倒した。 全国の公立学校に通う小中高校生を対象に6月に実施、1万1313人の回答を得た。 あらかじめ選んだ30人から一番好きな作家を答えてもらうと、中学生は18%、高校生は22%が山田悠介を挙げた。2位は中学生があさのあつこ(8%)、高校生が東野圭吾(12%)だった。 山田悠介は、若者を主人公に猟奇殺人や自殺などを奇抜な発想で描く作家。01年に自費出版した「リアル鬼ごっこ」が49万部のベストセラーになり、10作品以上が映画やドラマ、舞台化されている。女子にファンが多く、中学女子は21%(男子14%)、高校女子は24%(男子21%)が一番好きと答えた。 一方、中学生の27%、高校生の19%は好きな
大阪工業大(大阪市旭区)の学生らが作製した人工衛星が来月9日、宇宙に飛び立つ。電気でフッ素を気化させて推進するエンジンを搭載した小型衛星で、3年半がかりで完成させた。このエンジンの方式は燃費が良く、大学発の人工衛星としては世界初だという。1年かけて大阪の淀川河川敷に繁殖する外来植物を撮影、駆除対策に生かす予定で、学生らは「精魂込めて製作した。将来、惑星探査衛星の開発などにつながってくれれば」と夢を語っている。 開発した人工衛星は「PROITERES(プロイテレス)」。プロジェクト名の英語表記の頭文字をとって名付けた。 一辺約30センチの立方体で重さ約14キロ。エンジン部分がフッ素樹脂でできており、本体の表面を覆う太陽電池パネルからエンジンに電気を流すと、フッ素が気化し、これを噴射させて推進する。 人工衛星の多くは、液体水素などの化学燃料を燃やして推進する。今回の方式は、エンジン自体が「燃料
1945年5月、大分、熊本両県境に墜落したB29搭乗の米兵8人が次々と旧九州帝国大(現九州大)医学部に運ばれ、やがて死亡した。連合国軍総司令部(GHQ)が「類例ない野蛮さ」と表現した「九大生体解剖事件」。医学生として立ち会った福岡市の医師、東野利夫さん(86)は何を目撃し、何を思ったのか。「戦争は人を狂わせる。悲惨と愚劣しか残らない」。67年後の今、東野さんは改めて平和の尊さを訴える。 東野さんは1945年、同大医学部に入学。約1カ月後、配属された解剖学教室で、事件は起きた。「手術する場所を貸してほしい」。外科医から解剖学教室の教授に連絡があった。数日後、米兵の捕虜2人が運ばれてきた。麻酔がかけられ、肺の手術が始まった。透明の液体が体内に入れられたが、その液体が代用血液として試された海水だったことは後に知った。 実験手術だった。軍の立ち会いの下、4回にわたって8人に上り、うち2回を目撃。無
◇ちばみなと研究所 鉄道好きの知人から「一度も途中下車しなければ、130円で千葉県の房総半島一周の汽車旅を楽しめる」と聞かされた。東京近郊など大都市圏にあるJR線の多くの区間で、一筆書きのように、同じ駅を通らない限り、始発から終電まで、どんなに遠回りしても運賃は最短距離で計算するという特例があるためだ。当研究所も夏休み。お堅い研究はひと休みして、車窓から千葉のさまざまな姿を眺めるのも良いかもしれない。とりあえず、県内有数のターミナル駅・JR千葉駅を目指し、出発した。【西浦久雄】 ◇大都市近郊限定の特例 千葉駅に着いた研究員は、さっそく、西隣の西千葉にしか行けない最も安い「130円区間」の切符を買う。わずか1.4キロ、所要時間2分だが、今回はその約275倍の385.1キロを乗り継ぎ、西千葉までの“旅”をすることになる。新幹線なら東京から名古屋までの366キロを上回る距離だ。
文楽協会への補助金凍結を表明している大阪市の橋下徹市長は26日夜、国立文楽劇場(同市中央区)で近松門左衛門原作の「曽根崎心中」を鑑賞した。橋下市長は鑑賞後、記者団に「古典として守るべき芸だということは分かったが、ラストシーンがあっさりしていて物足りない。演出不足だ。昔の脚本をかたくなに守らないといけないのか」と苦言を呈した。 橋下市長は大阪府知事だった09年に初めて鑑賞した際、「二度と見にいかない」と酷評。この日は「国民に伝統芸能と感じてもらうためには楽しんでもらわないといけない。タブーのある世界は率直な意見が出にくい」と指摘し、ファン開拓のため脚本や演出を現代風にアレンジするなどの工夫を求めた。 市は今年度の補正予算案で、文楽協会への補助金を昨年度比25%減の3900万円計上。橋下市長は技芸員(演者)が公開での面談に応じなければ補助金を支出しないと表明、非公開での面談を求める協会側とすれ
ここ10年間で自転車の車道上事故が大幅に減ったのに対し、歩道上事故は逆に増加し、昨年は車道上事故を件数で上回ったことが、民間研究機関の分析から分かった。歩道上事故の相手は74%が車だったことも判明。研究機関の担当者は「行政が長年、自転車の歩道走行を誘導してきた結果」と指摘している。 ◇民間機関分析 旧建設省OBで自転車政策が専門の古倉宗治・三井住友トラスト基礎研究所研究理事が、警察庁の事故統計と、公益財団法人「交通事故総合分析センター」に委託した調査を基に分析した。 それによると、自転車事故は01年に全国で17万5223件だったが、11年は14万4018件で18%減少した。発生場所は、最多の交差点内が12万4574件から9万7976件へと21%の減。歩道と車道が分けられた道路では、車道上の事故が2万2035件から1万3236件になり40%の大幅減だった。これに対し、歩道上の事故は1万253
「人口3700万人の首都圏に、毎日大量の食べ物や水が効率的に供給され、ごみがきれいに処理される。不思議で、仕組みを知りたくなった」 08年冬、J1浦和レッズ監督に就任した夫のフォルカー・フィンケさん(64)と来日した。自宅の高層マンションから見渡す東京の精密機械のような機能ぶりが、異文化摩擦や犯罪など社会問題を扱ってきたドキュメンタリー監督の興味を捉えた。食品の流通から消費、廃棄までを丹念に追う映画「東京の胃袋」を撮影しようと決めた。 日本人や在日ドイツ人の協力で築地の魚市場やごみ処理場、浄水場などを撮影。宮城県の米農家や茨城県の野菜農家など生産者への取材も重ねた。「十分な材料が集まった」。11年1月、契約が終了した夫と帰国した。 映像の編集作業中に東日本大震災が発生し、原発も爆発した。衝撃で手が止まった。「出会った農家の人たちはどうしているか。日本社会はどう変わったか。現状を反映した映画
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く