政府提出法案に誤記などが相次いだ問題を巡り、加藤勝信官房長官は2日の衆院議院運営委員会で陳謝し、チェック体制を強化する考えを示した。同様のミスは過去にもあり、再発防止策の効果は少なかった。厚生労働省の元官僚で「ブラック霞が関」の著書がある千正(せんしょう)康裕さん(45)は、官僚が法案提出の際に作成する文書の大半をなくすべきだと提言する。 国会に提出される法案は(1)条文(案文)(2)理由(3)要綱(4)新旧対照表(5)参照条文―の通称「5点セット」。法的効力を持つのは条文だけ。残りは参考資料という位置付けだ。作成は慣習で、義務付ける根拠規定はない。