喫煙の効用とりわけ科学的な効用については、喫煙による二相性の作用(気分が昂揚している時の沈静作用と気分が沈んでいる時の興奮作用)、注意力の向上、作業遂行能力の向上、ストレス解消作用等について、学術論文で報告されたものが多いので、喫煙の効用「その3」において御紹介する予定ですが、今回は、喫煙者はパーキンソン病のリスクが低いとの最新報告を中心に述べたいと思います(パイプ喫煙者への朗報も含まれています)。 「パーキンソン病」は、筋肉の固縮や振戦(震え)を特徴とする神経性疾患で、原因は、いろいろ取沙汰されていますが、はっきりしておらず、的確な治療薬も見つかっていない難病です。 従来から、喫煙者はパーキンソン病になりにくいことが言われていましたが、2007年7月号の”Archives of Neurology”(990-997, 2007)において、カリフォルニア大学ロス・アンジェルス校公衆衛生学部