阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2006年3月19日 [アメリカ]アメリカ4――つまんない2兆円買収 切込隊長の口真似をすれば「つまんない事態」になった。3月17日、ソフトバンクがボーダフォンの日本法人買収で合意したと発表したことだ。日本法人の株97%を1兆7500億円で買い、さらに2500億円の債務も引き受けるから実質2兆円の買収である。出来の悪いポルノでも見ているような、あっという間のクライマックス。「つまんない」と思うのは、あまりに「想定内」で意外性がないからである。 孫正義社長、やっぱり焦ったとしか思えない。17日夕の会見で「安くも高くもない、いい値段だ」と言ったが、どうみてもこれは強がりで、高値づかみだったと思う。危惧する質問に対して「時間を買った」と言い張るあたり、本人も内心それを自覚しているのだろう。孫氏と社外取締役仲間とはいえ、ボーダフォンCEO、アルン・サリー