デンマークに来て環境が変わり,ことさらに自分の内と外とを意識する。 私は現在,デンマークという国で,博士課程に在籍する学生として科学教育専攻の人々と同じ建物で研究をし,理学研究科という組織で博士委員会1)の委員を務め,コペンハーゲン大学の学生オーケストラで活動している。来たばかりのころは手探り状態だったが,最近それぞれの組織での役割が増えてきたことで,自分はどうかかわればよいのか,そこから何を得たいのかを見極められるようになってきた。今回は主に,コペンハーゲン大学理学研究科の博士課程の一部となっている2),「大学で教える」という中で感じたことを話したいと思う。 昨年(2014年)から,「新しい博士学生への入門講座」(Introduction Course for New PhD Students)3)という博士課程の授業を担当する講師陣に加わった。これは年に6回開講され,コペンハーゲン郊外
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