大人になって、真の友達を得るのは難しいと感じる。 そんな私に、友人ができた。Aちゃんだ。 Aちゃんとは職場で出会い、いろんな話をして 仲を深めながら、2年ほど過ぎた。 長く付き合えそうな距離感と、 なあなあにならない態度がすごく好きになった。 Aちゃんは精神的に大人だった。 他愛ない会話の合間にふと真顔になって、 「うちはこう思うねん」と語る内容が本当に練れていて、 私は内心とても尊敬した。 同い年なのに熟達した考え方。 でも「難しい本とか嫌い。5分で寝てまう(笑)」という。 可愛らしくて無邪気で、J-POPが大好き。 (こんな子が育つなんて、家庭環境がすごくいいのかも?) と私はコッソリ思っていた。 当時、私のまわりは人の悪口ばかり言って 貶めるようなタイプがすごく多くて、 その中でAちゃんは光っていた。 ある日、Aちゃんは冊子を手渡してきた。 宗教の会則だった。「あ、そういうことか」・