睡眠を制御する重要な役割を果たす遺伝子を、筑波大学の研究チームが世界で初めて発見したと発表し、今後、睡眠障害などの治療への応用が期待されます。 研究チームは6年前からマウスを使って、睡眠の時間が極端に長かったり、短かったりするグループを作り、原因となる遺伝子の解明を進めてきました。 その結果、「過眠症」のグループには細胞内で、さまざまな情報を伝達している「Sik3」と呼ばれる遺伝子が変異していたことを突きとめました。 また、「Nalcn」と呼ばれる遺伝子が変異すると、眠りが浅い「レム睡眠」の時間が大幅に減少し、目覚めやすくなっていたということです。 研究チームによりますと、これまで睡眠と直接関わる遺伝子は見つかっていなかったということで、今後、睡眠障害などの治療への応用が期待されます。 筑波大学・国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢機構長は「睡眠や覚醒に関与する遺伝子をさらに発見していきたい」