1.はじめに 私は1999年1~2月に行なわれた入学試験に合格し、東大人文社会系研究科および阪大人間科学研究科の修士課程への入学許可を得た。まだ研究者への道の出発点に立ったにすぎないが、同じように大学院を受験しようとする後輩の一助になればと思い、以下の文章を記すことにする。これはあくまで一つのケースであって、同じようにやれば合格できるとは限らない。とはいえ、行間には良い点悪い点が見え隠れするだろうから、それを読み取れば何かの参考にはなるであろう。 なお、これは「合格体験記」であるから、試験の内容について詳しく述べることを主眼としていない。だから、大学院受験のための具体的な情報は、個別に私に問い合わせて欲しい。また、一部で情感たっぷりに書かれすぎて辟易する個所もあるかもしれないが、そういうところは飛ばして読んで欲しい。これは私がこの三年を振り返って再構成した「自己物語」なのだから。 2.三年