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2008年10月6日のブックマーク (1件)

  • 「ふわふわ」のリアリティ:岩本ナオ - close/cross; confusion is sex

    (文学フリマの新刊に載せる文章) はたちの頃自分が書いていた小説には、団地の別々の棟の4階に住む女の子と男の子があらわれていた。離れた棟のしかし同じ高さにいる2人は、やがてその町の建物のあらゆる4階を巡るようになる。彼女たちが描いてゆく、普通の町の地図とは切片が違うもうひとつの地図。 「浮遊感」という言葉が、少女漫画の、とくに一部のタイプの作品を評するのによく使われる(自分自身、前々回ので同様のことを書いた)。「地面から10cm浮き上がった〜」というのも同じ表現だ。ほわほわふわふわとしてのどかでファンタジックなもの、というその意味合いは、あるいは少女漫画自体に対する外からの認識なのかもしれない。 『町でうわさの天狗の子』は、空を飛ぶ天狗のイメージも相まって、まさにその「浮遊感」的な作品としてはじめ登場した。「天狗」という道具立てがあるからこそ、現実とはちがう話、ここではないどこかの話とし

    「ふわふわ」のリアリティ:岩本ナオ - close/cross; confusion is sex