日本は、理学部の学生に占める女性の割合が27.8%にとどまっている。これは、OECD加盟国の中でも最下位だ。 理系女性を増やすことは、教育機会の男女間での均等化や、学問領域として多様な意見を取り入れることの必要性から重要だとされている。また、文部科学省が女性教員や女子学生の割合を高める施策を促していることも、ここ数年の間に各大学で女子学生や女性教員の増加を狙った取り組みが増えている背景にある。 2022年には、名古屋大学や東京工業大学が入試に「女子枠」を設けることが大きな話題となった。 国立大学法人10大学理学部長会議声明文では、 「理学部では女子学生の比率が著しく低く、 ジェンダーバランスが実現できているとは言い難い状況」 としたうえで、 「理学部が人材育成の場として『多様性のある環境を提供できていない』ことを意味します。単に大学進学に関係する問題としてだけではな く、大学の重要な役割の