上映中の映画『ザ・テノール 真実の物語』は、実在の韓国人オペラ歌手と日本人音楽プロデューサーの国を超えた友情を描いた物語だ。「100年に1人の声を持つテノール」とヨーロッパで絶賛され、キャリアの絶頂を迎えつつあった天才オペラ歌手ベー・チェチョルは、甲状腺ガンに倒れその美声を失ってしまう。劇場との契約を失い、絶望の淵に立たされた彼を支えたのが音楽プロデューサーである沢田幸二。二人は不屈の精神を共有しながら、やがて最新の医療技術の力を借りて、失った声と芸術家としての魂を取り戻していく。これは、芸術の力を信じた人々の信念と奇跡を描く映画なのだ。 公開に先立ち、音楽プロデューサーを演じた伊勢谷友介にインタビューする機会を得た。俳優、映画監督として活動するかたわら、「人類が地球に生き残るためにはどうするべきか?」を理念に掲げ、多数の地域プロジェクトを実践する株式会社REBIRTH PROJECTを経