東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後の福島県の課題について市民や有識者が議論し、復興策を提言してきた「ふくしま会議」が解散していたことが9日、分かった。同会議からはさまざまな団体が派生しており、「一定の役割を終えた」(関係者)としているが、背景には参加者同士の意見や立場の食い違いもあったといい、復興・再生をめぐる意見集約の難しさも浮き彫りとなった格好だ。 平成23年11月に開催された第1回会議には、会場の福島大学に国内外から約500人の市民が集まり、当時の閣僚も参加。会議の模様はインターネットで生中継された。その後も毎年、さまざまなテーマで議論を積み重ねてきた。 会議は多くの成果を生んだ。議論をきっかけに、会津地方で再生可能エネルギー事業に取り組む「会津電力」が発足したほか、参加者の中からは女性起業家も誕生。24年7月からは社団法人として活動していたが、昨年10月に解散した。 理事とし