今夏、富士山(3776メートル)や南アルプス山系など高山での遭難が減った反面、低山を無届けで登って遭難するケースが増えたことが、山梨県警への取材でわかった。新型コロナウイルスの影響で外出自粛が求められ、「お忍び」で手頃な低山を楽しもうという人が多かったためとみられる。先月も遭難者は昨年並みに増えており、紅葉シーズンを迎える中、県警は注意を呼びかけている。(小山海風、鈴木経史) 【動画】氷ノ山が初冠雪…兵庫・鳥取 ■85%が首都圏から 県警によると、今年7~8月の山岳遭難は20件で、昨年の48件から激減した。富士山は昨年の3件に対し0件、国内標高2位の北岳(3193メートル)などがある南アルプス山系は26件減って2件だった。コロナ対策のため、富士山や南アルプス山系で登山道の閉鎖や山小屋の休業などが相次いだためとみられる。 一方、標高1000メートル級が連なり首都圏からも近い県東部の大菩薩・道