カボチャの収穫に汗を流すアルバイトの人たち。人手不足の中、十勝の農業を守る社会貢献の意義も帯びている(9月上旬) 7月末、北海道十勝地方の20代消防士が許可なく農作業アルバイトの副業をしたとして戒告処分を受けた。だが、この時期の農業現場はどこも人手不足。道内では、地域産業を守ろうと職員の副業を認めている自治体もある。農業王国・十勝では本業を隠しながら働いている人が一定数いるとみられ、関係者は「働きたい人が堂々と働けるようになってほしい」と声をそろえる。 「夏から秋は人の取り合い。一人でも多くの人が来てくれたら、農業全体のプラスになるのに」。処分を受けた消防士が働きに来ていた管内の農家の男性(42)はそう語る。春から秋にかけて1日最大十数人のアルバイトを募集するが、日給1万円以上のバイト代でも、半分しか集まらない日もあるという。 男性によると、消防士は1日単位で農作業バイトに応募できるスマー