先日、シンカリオンとエヴァンゲリオンという2つのロボットアニメが融合した奇跡の神回について書かせていただいた(「シンカリオン×エヴァ『神回』誕生の秘密」)。しかし、である。思い起こしてみれば、このアニメがスタートした時、筆者周辺の鉄道系エンターテインメント関係者たちは「奇跡が起こった!」と大騒ぎしたものであった。シンカリオンそのものの成立の前に、立ちはだかる鉄道会社の「大人の事情」というものを、それこそ大人ゆえに肌で感じていたからである。 大人のぬるい想像をはるかに超えた「奇跡」 まずはJR各社の聖域とも言える新幹線を合体ロボット化したプラレールを発売しただけでも驚いた。次に列車の安全性を最も重視しているJRが、あろうことか新幹線型ロボットが武器を出して戦うアニメのリリースを許したことに、度肝を抜かれた。 それでも鉄道ファンはまだ甘く見ていた。きっとJR東日本の中だけでシンカリオンは完結す