プロフィールバックナンバー 「鉄人」は何を見ても何かを思い出す2009年1月19日 筆者 小原篤 東京モノレール天王洲アイル駅を降りるとポスターが劇場入り口にはたくさんの花公演パンフレットはメンコのおまけつき 犬と立ち食い。犬を立ち食いではありません。「犬と立ち食い」。この言葉を口にして、思わずジーンとこみあげるものがあるそこのアナタ、そんなあなたと私のために、押井守監督初演出の舞台「鉄人28号」(東京・天王洲銀河劇場)を見てきました。ジーンともツーンとも来ない方、ごめんなさい。 幕が開くと舞台中央に、両手をつきひざを折った高さ6メートルの巨大な鉄人がうずくまっています。紅い陽に照らされた鉄人、その威容は廃墟のようで、そこに川井憲次さんのメロディーと共にもの悲しい犬の鳴き声が響いたとき「ああ、押井さんの見たかったもの、やりたかったものはコレだな」と了解しました。あとの1時間40分はその説明