テレビ放送が2011年7月、現行のアナログ方式から地上デジタル放送(地デジ)に完全移行する。総務省などはタレントを起用したテレビCMを流すなどPRに努めているが、電波中継局などの放送・受信インフラの整備、改修は進んでいない。地デジ特有の受信障害も東北の中山間地などで発生しており、アナログ放送に慣れ親しんだ視聴者からは「まるで見切り発車だ。2年半後は大丈夫なのか」と不安の声も聞こえる。(山形総局・林直樹) <CMつくり啓発> 「あなたのお宅は大丈夫ですか。地デジの準備よろしくお願いします」。タレントの草�g剛さんがほほ笑む。地デジ対応のテレビや専用チューナーの購入を呼び掛けようと、総務省が放送事業者などとつくったCMだ。 地デジは03年12月、東京、名古屋、大阪の三大都市圏で先行して始まり、2年後の05年12月には東北6県のNHKと宮城、山形両県の一部民放が加わった。 狙いは電波の有効