「タナボタで受注できそうな案件ができたけど、目標予算が増えたから、いって来いだなあ」 「それは課長、つまり、七夕祭りのことで頭痛がして吐きそうな案件があって、予算が増えたから、客先にせっせと行って仕事を取って来いってことですね」 この場合の「いって来い」はプラスマイナスゼロという意味です。課長も課長で、大切な予算の話なのですから、誰にもわかる表現で言わなければいけないでしょう。 「いって来い」は、相場の世界から始まった言葉という説があります。大和証券のウェブサイトに掲載されている証券関係の「用語集」に「いって来い」の解説がありました。そこには「相場や株価が値上がりまたは値下がりした後に、結局はもとの水準まで逆戻りしてしまうこと」と記されています。また、「いって来い」は、「行って来い」ではなく、「往って来い」と表記されています。同じ意味で辞書(大辞林 三省堂)に「往来相場」という言葉が出てい