「トラック事業は、先に金ありきなのか、人ありきなのか、車ありきなのか、はたまた仕事ありきなのか」。兵庫県内の事業者は、仕事量が増えているのに、人手不足が生じている「困った」状況をこのように表現する。 一昨年から続いていたドライバーのケガ、病気による欠員状態がやっと解消に向かうとみられる今年。新たなドライバーを雇い入れるタイミングを計りかね、仕事に穴が開いたりもした。そして年末になって仕事量が増大。人と仕事の兼ね合いがやっと落ち着いてきた。しかし、消費増税以後のタイミングで、また仕事量の減少も考えられるため、更なる増員、増車は控え、現状維持を貫く。 もちろん、そうした調整弁となる現金が一番ありがたいとも考えるが、事業者は「どれを先にとってもバランスを取るのは難しい。もっとも、先代のオヤジのころから同じような悩みは運送業には付きものなんだが」と話す。