ここに収録するのは、東欧革命・ソ連崩壊のさなかに、松岡英夫・有田芳生編『日本共産党への手紙』(教育史料出版会、1990年)に私が奇稿した、書簡風エッセイである。加藤周一さんや住井すえさんも寄稿していたのに、当時はなぜか私の手紙が大変な反響をよんで、光栄にも志位氏らの長大論文で共産党側の「批判」キャンペーンを受け、『日本共産党の70年』にも記録されることになった。 無論、宮本顕治さんも読んでくれたのだろう。残念ながらご本人からの返事はなく、今回88歳になって、やっと私の忠告通りに辞める気になったようだが。同じシリーズで『日本社会党への手紙』も刊行されたが、こちらは反響がさっぱりだったというから、やはり共産党の周辺には理論志向のまじめなファンが多いんだなあ、と納得したものだった。 そういえば、旧日本社会党・現社会民主党のホームページは、英語・スペイン語版まで持つ日本共産党の豪華ホームページ