少年:先生、あの人、また来てますよ。 司書:ええ、今ではすっかり常連です。 少年:なんか、こっち見てるし。 司書:おそらくは卒業論文の相談でしょう。以前のレポートの件に学んで早めに取り掛かることにしたそうです。 少年:そういうことは大学の指導教官に……って、何で知ってるんですか? 司書:先ほど、あなたがいるかどうか問合せの電話がありました。 少年:先生ぇ……。 司書:ここは公共の図書館です。誰であれ、また何であれ、知りたいと願う人に門を閉ざすことはありません。 少年:いや、そういうことではなくて…… 学生:こんにちは。レポートのときはお世話になりました。 少年:はい、あ、どうも。 学生:今日は卒論のことで。早めに取り掛かった方がいいと思って。 少年:それはいいことだと思いますけど……あの、指導の先生は何と? 学生:テーマはだいたい決まったようだから、あとは頑張れ、と。 少年:丸投げ!? テ