なぜこのタイミング、この内容で…? 先週の本コラム「『老後に2000万円不足』金融庁レポートと消費増税の不穏な関係」にひきつづき、金融庁による報告書を今週も取り上げよう。 先週は、「消費増税の必要性を国民に刷り込む」「年金の破たんをあおって金融機関の営業を後押しする」という金融庁報告書の「裏の意図」と、その背景に、世間一般で年金が「保険」であると理解されていないことがあると指摘した。 金融庁報告書は、先週もいろいろなメディアで取り上げられた。しかし、どれも今一歩ピンボケばかりだ。何しろ、なぜこの時期にこのような報告書が出てきたのか、という根本理由に言及できていない。金融庁報告書の本質を、誰も読み取れていないからだ。 むしろ、「年金が危ない」という煽りにマスコミや野党が結果として加担したので、消費増税を目論む財務省は、今回の「炎上」にほくそ笑んでいることだろう。 今回は、この金融庁報告書が出