ラーメンのスープと家族とのだんらん──。一見関係なさそうだが、実は人手不足にあえぐラーメン業界を救う可能性を秘めている。 おいしいラーメンのキモとなるのがスープ作りだ。一般に豚肉であれば、平均8時間は煮込む。焦げ付きなどを防ぐため、定期的にかぎ混ぜたり、火加減にも細心の注意を払ったりする必要があり、ラーメン職人は店から離れられない。 鮮度こだわり鶏舎内で製造 「営業時間も含めれば1日20時間近くを店で過ごしている職人もざらにいる。スープだけでも外部から調達できれば、労働時間を減らせる」と本間社長は話す。さらにスープ作りに関わる人件費やガス代も削減できるようになる。 クックピットは、こうした業務用スープを製造して全国に販売している。創業した2006年当時は30程度だった導入店舗数は徐々に増えて、今では900以上の店にスープを届けている。