日本では、今から35年前に書かれた山崎豊子さんの「不毛地帯」のTVドラマが今ブレークしていて、特に若い世代の視聴者に人気が高いと聞かされました。主人公の壱岐正中佐のモデルとされる瀬島龍三氏は、私の伊藤忠時代の雲上人とは言え、直接接触があった方だけに、多いに関心を持ちました。 「不毛地帯」では伊藤忠社内の権力闘争がすさまじく描かれているようですが、どうも現実とは相当違っているようです。私は下々の社員でしたからあまり良く分かりませんでしたが、上層部に近かった私の元同僚は、下記の様に語っていました。 「当時の伊藤忠で、秘かに『N-S戦争』と呼ばれた確執があったのは事実だ。Sは瀬島副社長(当時)、Nは、TVに敵役で出てくる里井専務のモデルと目される機械部門担当の副社長のことだ。しかし、この両者の対立は、主として『現場主義』の考え方と『参謀主導』の考え方の相違から来るものだった。」 「TVでは壱岐さ
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