2015年1月13日のブックマーク (1件)

  • 内藤商店の棕櫚箒

    クルマで私の住まいから7回曲がる。残暑が続く京都。三條大橋袂、大通りに面したその店は看板も出さず異彩を放っていた。間違いないという匂いがぷんぷんしていた。先客があり、私は大小の箒やいくつもの種類が置かれた束子、用途の判らぬものなどをしげしげと眺めた(後で話を伺うと、高い場所にある棚の奥の埃をかき出すもの、卓上の埃をとる刷毛、鍋を洗うせせら、などなどおもしろいものばかりだった。さらに後で別の人から聞いたのだが、テレンス・コンラン氏があるアイテムの造形美/機能美に感動したそうだ)。先客がめでたく箒をお買い上げになって、私は店主に話しかけた。江戸時代に作られた箒を持たせてくれた。棕櫚はとても柔らかな手触り。なおかつ腰があった。 柔らかくて腰がある、というのが良い箒。 草を使ったふつうの箒は、新品のときがベストだ。 先端が摩耗して、しだいに硬くなっていく。 なので、使っていくうちに部屋から土間、庭

    内藤商店の棕櫚箒