日本の戦国時代、あるいは戦前の軍国時代を見ても分かる通り、日本人は本来は闘争心の溢れた国民だった。日本人はサムライの民族だった。 日本人は礼儀正しいというのが、その根底には「礼儀正しくしなければ死ぬ」という緊張感があったからだ。無礼は文字通り、刀で斬り捨て御免される時代だったのだ。 だから、互いに礼儀正しくすることによって無用な争いを避けていた。相手が礼儀正しくしていれば、こちらも礼を尽くす。自分が非礼であれば、相手に叩き斬られる覚悟を持つ。 そういった社会が日本に浸透しており、それが日本人の特質として明治の軍人社会に継承された。 しかし、1945年8月15日の無条件降伏によって日本は世界から「牙」を抜かれた。多くの国が当たり前のように持っている軍隊ですら、日本人は持たされなかった。 そして、日本人に植え付けられたのは、底なしの平和主義だったのだ。それも、普通の平和主義ではない。「自虐的平