モンゴルで法整備や人材育成に力を入れている名古屋大が、モンゴルの知的障害児らに対する特別支援教育のサポートに乗り出す。最大の教員養成機関であるモンゴル国立教育大の研究者らが、子ども一人一人に対応した指導をする日本型教育の導入を模索しており、名大の研究者が全面協力することになった。 モンゴルは旧ソ連の影響で社会主義国の画一的な教育体制が根強く残り、知的障害児も健常児と同じ方法で指導してきた。一九九〇年代に民主化が進んだが、教育体制に大きな変革はなかった。裕福な家庭の子どもたちは外国で知的障害の診断を受けるが、帰国しても教育体制が不十分なまま。特別支援学校は首都ウランバートルに六校あるだけで、それも中学校にあたる課程までしかなく、卒業後は学び続けることも就職もできずに路頭に迷う若者が少なくないという。 四十~五十代の中堅教育研究者には、民主化後に関係が深まった日本への留学経験者が多い。名大はモ