一般向けにわかりやすく解説 1952年、日本語文法にとってまさに画期的な論説と評判になった「現代語法序説」が世に出ました。著者は、当時の学界の異端児と呼ばれた三上章さんです。 文法学者として独創的な見解を示す三上さんは、その舌鋒鋭い議論の仕方が災いしてか、国語学界に敵も多かったのですが、その理論を受け継ぐ研究者は増え続け、現在では三上さんの功績は高く評価されているんですね。 人の意表をつくような内容が魅力的な三上さんの著書ですが、ほとんどが「一般向き」に書かれたものではなく、内容を理解するには非常に難易度が高いものとなっています。 だから、その独創的な理論を学び吸収したいのに、日本語の基本的構造など、ある程度の文法知識がないと専門用語も多くて、私なんかは、なかなかついていくのが難しいのです。 そこで今回ご紹介するのが、山崎紀美子さんの書かれた「日本語基礎講座―三上文法入門」なんですね。 日