そういうわけで、1975年生まれの俺を「構成した」ゲーム10本を時代順に紹介していく。 それはとりもなおさず、俺自身を紹介することとほぼ同義になるはずだから、長たらしい自己紹介とか前口上はなしで……では、参る。 パックランド(1984/AC/ナムコ)俺にとっては、ヴィデオゲームの魔法は全て本作に詰まっていると言っても過言ではない。 結局のところ、俺の人生におけるヴィデオゲームは『パックランド』に始まり、『パックランド』に終わるだろう。 今作に出会ったのは俺が8歳の時、駅前にできた『カニヤ』というゲーセンだった。 『カニヤ』は薄暗く、当世風に言うところの「ツッパリ」と「オタク」(という言葉が生まれる前のオタク風大学生たち)でひしめきあい、 当時の彼奴らは『忍者くん』や『ソンソン』や脱衣マージャンに興じていた。 忍び込むようにして入ったこのゲーセンで、俺はこのゲームにひと目で惚れた。 『パック