今の日本社会において長時間労働の是正は極めて重要な課題です。昔ながらの働き方を変える――いわゆる「働き方改革」をしなければ、少子高齢化による労働力人口の減少や、グローバル化の進展による国際競争に打ち勝つことはできません。これから若く優秀な人財を採用するためにも、残業しない・させない文化を組織に定着させる必要があります。 ところが現場に入ってコンサルティングしていると、このような風潮に過剰反応し、仕事があるのに残業せず帰る人が増えているという現実に直面することがあります。この問題は当初、「成果に対して責任を持つ者」と「時間外労働削減に責任を持つ者」との対立からくるものと私は受け止めました。つまり、 と叫ぶ管理部門との対立です。 この対立構造はわかりやすいでしょう。当事者は「仕事があるのに残業せず帰るなんてできない。でもとにかく帰れって言われるし……」ということになり、結局は家に持ち帰って仕事
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