島根県松江市の一畑百貨店をはじめ、地方都市の駅前から百貨店が次々と姿を消している。自治体は駅前が「街の顔」とばかりに活性化を図り続けているが、なかなかよいアイデアが浮かばない。 島根県松江市の一畑百貨店など地方都市の駅前から百貨店が次々に消えている。地方自治体は駅前が「街の顔」だとしてテコ入れを続けるが、活性化の妙案は浮かばない。 閉店時刻の18時半を回り、店舗前に人だかりができた。うちわに感謝の気持ちを一文字ずつ書き込んで集まった女性グループもいる。松江市で今月、65年の歴史を閉じた一畑百貨店。「長い間ありがとうございました」。井上智弘専務が涙で言葉を詰まらせながら感謝の言葉を述べると、シャッターがゆっくり降りていった。 一畑百貨店は1958(昭和33)年、一畑電鉄が開業した。当初は松江城に近い殿町で営業していたが、1996(平成8)年に松江ターミナルデパート(現一畑百貨店)に移管され、