議員なら誰でもなりたいだろうと思われる議長。しかし、富士山のふもと、山梨県忍野村の議会では、議長のなり手がおらず、2022年2月から不在になっている。 これ以降、議会での審議はずっと行われず、村の予算案は審議されないまま相次いで廃案になっている。 小さな村の議会の“異常事態”。どうなってしまうのか… (宇佐美貫太、立町千明) 議長選出めぐり議会が紛糾 「幼稚園児か!」 「おまえなんて辞めてしまえ」 山梨県の忍野村。忍野八海で知られる村の議会が2022年9月、紛糾した。 定員12の議会は、村長派と反村長派で、6人対6人の真っ二つに割れていて、採決に加われない議長を出すと少数派になってしまうことから、議長の押し付け合いが続いているのだ。 そもそも両派による対立は、地区の違いや、村長選挙をめぐる対立から、若干のメンバーが入れ替わりながらも長年続いていて、過去からの因縁を引きずり続けている。 くじ