銀幕の2つの巨星が相次いで落ちた。高倉健さん(亨年83)と菅原文太さん(同81)。実は高倉さんが亡くなったとき、ある映画監督に話を伺う計画を立てていた。主演作を多く撮った佐藤純弥(じゅんや)氏(82)である。 周囲に“好きな高倉作品は”と尋ねると、「新幹線大爆破」(1975年)や「君よ憤怒の河を渉れ」(76年)、「野性の証明」(78年)を挙げる人が多い。この3作品を手がけたのが佐藤監督だ。お会いするのは水戸市の千波湖畔に桜田門のオープンセットを建てて撮った「桜田門外ノ変」(2009年)の公開時以来。都内の自宅で監督は「(亡くなって)改めて健さんの偉大さを知った」としみじみと語った。 高倉さんが亡くなった際、ツイッターには「新幹線大爆破」への熱いコメントであふれた。この映画がこれほど愛されていたとは…。公開当時(75年7月)はハリウッドの「エアポート’75」(日本公開74年12月)や「大地震