月曜に見た『この世界の片隅に』、感想を書かないままにずるずると来てしまった。 一番の理由は体調不良なんだけど、もう一つはあまりにも絶賛されていて、「アニメ史上、映画史上に残る傑作!」とか言われると、それも違うんじゃないかという気持ちが残ったからです。 もちろん、映画自体は良かったのですが、「アニメ史上に残る傑作」とか言われると『かぐや姫の物語』のほうがすごかったでしょ、という気持ちも出てくるのです(個人的に、50年後くらいにジブリの最高傑作が『千と千尋の神隠し』や『もののけ姫』ではなく『かぐや姫の物語』となっていても全然驚かない)。 ただ、もちろん高畑勲は偉大な作家なので、彼のいいところを存分に取り入れていると書いても褒めていることになるだろうと思って、ちょっと書いてみます。 まず、『この世界の片隅に』でいいと思うのは、きれいな絵のような風景とそれがファンタジックに変化していくところです。