3次元のデータをもとに、樹脂などの素材を使って立体物を作り出せる「3Dプリンタ」が話題を集めている。10万円を切る価格のものも出てきて、一家に一台となる日も遠くないだろう。さまざまな立体製品が、個人の家庭で手軽に作り出せる時代になったのだ。 ところが、新技術には必ずリスクが伴うものだ。アメリカでは独自に銃の開発を進める集団『Defense Distributed』が、3Dプリンタで発砲可能な銃を製造し、その設計データをインターネットで公開した。報道によれば、世界100カ国以上からアクセスがあり、80万件もダウンロードされた。日本からも数万件のダウンロードがあったという。 このように家庭用の3Dプリンタで製造できてしまう銃を、日本で作ったら、犯罪なのだろうか。銃の3Dデータをダウンロードしただけでも、「銃の製造未遂」ということで取り締まりの対象となるのか。川口直也弁護士に聞いた。 ●3