「聞こえるか?ゼノビアの聖騎士よ。 「貴公らが敗れるのも時間の問題だな。 「わがローディスにとってヴァレリアの覇権など些細な問題にすぎん。 それを知らぬわけではあるまい? 「…日増しに高まる民衆の不満を抑えきれないようだな…? 「所詮、バクラム人は我々と違い劣等民族だからな。彼らには少々荷が重すぎたということだ。 「力で人を縛り付ける、そうしたローディスのやり方に問題がある、…そうは思わないのか? 「縛り付けた覚えなどないな。彼らは力で支配されることを望んだのだ。 「望んだだと? 「そうだ。…世の中を見渡してみろ。 どれだけの人間が自分だけの判断で物事を成し遂げるというのだ? 自らの手を汚し、リスクを背負い、そして自分の足だけで歩いていく…。 そんなヤツがどれだけこの世の中にいるというのだ? 「……………。 「…貴公らの革命を思い出してみよ。 貴公らが血を流し、命を賭けて守った民はどうだ?