絶対に無理だと思った。 だが、どんな困難にも常に真っ直ぐに立ち向かい、時には猛烈な逆風からも逃げずに立ち向かってきた彼なら、しっかりと答えてくれるのではないか。 直感的にそう思った。本田圭佑だ。 現在はオーストラリアAリーグのメルボルン・ビクトリーで現役を続けながら、カンボジア代表のGMとして実質的な監督を務めている。さらに2020年東京五輪にオーバーエイジ枠での出場を目指すことを公言するなど、目標達成に挑み実現していこうとする姿勢を貫いている。 7月19日、本田は横浜市にある神奈川朝鮮中高級学校を訪れた。名古屋グランパスエイトでチームメイトだった在日コリアンの安英学の招きを受けて実現したサプライズ訪問だった。 予想もしなかったゲストの登場に、悲鳴にも近い歓声はしばらく止まなかった。 熱烈な歓迎を受けた本田は、生徒たちの前で講演し、別れ際には色紙に“仲間”という文字を書き残して行った。 し