新型コロナウイルスの感染の連鎖を完全に断つ「ゼロコロナ」の政策をとる中国本土が、再びデルタ株の急速な拡大に見舞われている。秋の行楽シーズンに有名な観光地を巡った観光客の移動経路に沿って広がっており、新たな感染者の判明から約1週間で10省・直轄市・自治区の100人以上に及んでいる。 【写真】担当者更迭・隔離に4万室 中国はデルタの封じ込めに躍起 国家衛生健康委員会や各地方政府の発表によると、最初に新たな感染がわかったのは、16日に陝西省西安市にある玄奘(げんじょう)三蔵ゆかりの世界遺産・大雁塔を団体旅行で訪れていた60代の夫婦。地域間の移動の際に受けたPCR検査で判明した。団体は約1週間で万里の長城の西端にあたる甘粛省の嘉峪関、砂漠観光ができる内モンゴル自治区エジン旗などを巡っており、こうした地域を訪れた他の観光客らの感染も次々に見つかった。 国慶節(1日)からの1週間の連休は終わったが、気