何か気の利いたことを言いたい、衝撃的な言動で耳目をひきたいというときの安易な方法が、どこか外国の話をはなはだしく理想化して語るというのは、日本の古代からの悪癖である。これからやってくるコロナ禍の第2波には、スウェーデン方式がいいという言説など、その最たるものといってよい。しかし、それがあまりにも安っぽいと、まともに受け止めるどころが、目を向ける気すらしなくなる。(最近の報道については、文末の「追記」をご覧ください)。 たしかにスウェーデンのコロナ対策を理論的に指導しているアンデシュ・テグネルは、諸外国からの激しい批判にも耐えている。ロックダウンについては「世界は発狂している」とまで言うにいたった。ここまでの発言は、日本の失言王の麻生副総理もちょっと無理だろう。世界がマッドになっているといえば、自国を孤立に向かわせて外交的に危機に陥るだけでなく、自分自身がマッドだったと分かっても、引くに引け
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