この本は顧客志向についての哲学が書かれた本です。もともと2002年に出版されていたもので、ぼくも2004年くらいに読んでいました。読んだことすら忘れてたんですけど、ポケット版を今回改めて読み返してみたところ、かなり影響を受けてることがわかりました。 象徴的なエピソードがあるので、それを紹介することにします。 彼のスーパーではレジ前にお菓子の棚を置いていたそうです。スーパーでもコンビニでもよくありますよね。クロスセルの典型的な施策ですが、じっさい衝動買いを誘うので売上にも貢献します。 でもファーガル・クインはこの棚を廃止したそうです。なぜなら子連れのお母さんから子どもがぐずるので困るといわれたから。ときにはお菓子が買ってもらえないと泣き叫ぶ子どももいます。そのせいでレジに混雑が生まれて、子連れじゃないお客さんにまで迷惑を掛けることになっていたからです。 顧客志向で考えればレジ前のお菓子棚を撤