2007年11月03日01:00 カテゴリ書評/画評/品評Math 数苦を経て数楽へ - 書評 - 数学する精神 数学は、コーヒーのようなものなのかも知れない。 数学する精神 加藤文元 その苦みが味わえるようになって、やっと楽しめるようになるという点において。 本書「数学する精神」は、数学者が数学するときの気持ちを、読者に読ませるようにというより、著者が書きたいように書いた本。書きたいように書く妨げにならないための配慮か、本書は数式も遠慮なく登場し、それを無理なく登場させられるように横書きになっている。 p. 10 この本は一般向けにわかりやすく数学を解説した本というよりは、むしろ「数学」そのものについての本であり、数学についての筆者の個人的な思想や信条(そして心情も!)を率直に告白した本である。 目次 はじめに 第1部 人間と数学 第1章 計算できる記号 第2章 ウサギとカメ 第3章 ビ