130人が死亡した仏パリ同時テロから1か月が過ぎました。3つのグループに分かれ、スタジアムや劇場、レストランなど複数の場所を襲撃したこの同時テロは、たくさんの民間人が集まる「ソフトターゲット」を狙ったものとして、欧州のみならず、世界に衝撃を与えました。それ以降、各地でさらにテロが頻発。12月2日にはアメリカで銃乱射テロが発生しました。 【写真】「イスラム国」はなぜ国家ではないのか パリ同時テロは、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出していますが、米銃乱射テロでは、容疑者夫婦がISの過激な思想に影響を受けた「ローンウルフ型」のテロだとされています。パリでの同時テロは、どのような形態のテロで、どのような犯行グループによって実行されたのか。軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏に寄稿してもらいました。 11月13日に発生したパリ同時テロ。犯行グループの背景は、いまだ不明な点はあるものの、事件