6月12日、日経電子版に「コナミを去るクリエーターたち 王国の遠心力 」という挑発的な見出しが躍った。ゲーム業界をよく知る人たちにとって、この見出しはもちろん、その記事の内容はとても興味を掻き立てるものだったに違いない。記事は「コナミ」を退任した小島秀夫氏の近況から始まり、コジマプロダクション(以下、コジプロ)が置かれている状況、さらには退社したクリエーターの環境、そしてコナミのコンテンツへのある種の悲観的な観測を綴ったものだ。これらは現在のコナミとその周辺を取材したものだが、コナミは「王国」ではなく、血縁を重要視した「王朝」だといえよう。 メタルギアシリーズ「生みの親」の退職と独立 遡ること、2015年12月20日、私が毎日新聞のネット版ニュースサイト『まんたんWEB』に以下の記事を書いたことがある。 黒川文雄のサブカル黙示録:「メタルギア」シリーズ“生みの親”の退職と独立 元社員が明か