土門拳(どもんけん)は、言わずと知れた「写真の神様」です。写真作家という言葉が、土門拳ほど似合う写真家はいませんね。 土門拳は数々の名言を遺した人でもあります。 さて、今回ご紹介する土門拳の名言は、彼のどの著作にも書かれていません。と申しますのは、実際に土門拳に逢って、写真についてアドバイスを受けたという人から聞いた話だからです。 土門拳の意外な、そして怖ろしいくらいに深い忠告の言葉を風花に教えてくれたのは、英語の恩師です。私が18歳で東京に出た年に、小野先生に指導していただいたのですが、その熱血指導にどれほど勇気づけられたことか。 滅多に余談はしない先生でしたが、その時は、珍しく、土門拳の話になったのです。 どうして、土門拳の話題になったのかは忘れてしまいましたが、たぶん、よほど土門拳に直接アドバイスをもらったことが嬉しかったのだと思います。 小野先生は土門拳に「どのようにしたら、すばら