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屋上に関するmotimoti3のブックマーク (1)

  • ファントムの中で - OjohmbonX

    1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 1 透明なガラスケースを子供の指で叩きながら、持ってる、持ってる、持ってる、持ってない、持ってる、と壊れた花占いのように大声で呟いていた。ケースの中には遊戯王のカードが陳列されていたが、ひどくまばらで品揃えは悪かった。平日の昼間は表の通りも静かで、窓の塞がれた雑居ビルの一室の中に外の光はささない。たくやはこつこつガラスを叩く指を止めた。退屈そうな顔で 「店長ぜんぜん客きてないじゃん」と言った。 ガラスケースに囲まれたレジカウンターの中でぼんやり宙を見ていた吉崎は、視線も姿勢も動かさなかった。 「ねえこの店大丈夫なわけ?」 たくやの声はまだ男の声に変わっていなかった。 「たくやがたくさん買ってくれればいいんだよ」 「金ねえし」 たくやは店の奥へ移動して、折り畳み式の長机の上に座った。1

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